2008年夏に急逝された、SAVOY dressmaker代表の沖坂秀樹氏。生前、おそらく沖坂氏とは最もつきあいの深かったぐっどうっど氏と私で、お別れの会をしてあげたいと考えていた。ここでは2008年10月25日(土)、26日(日)に行った「沖坂秀樹氏 お別れの夕べ」の模様を掲載する。

沖坂氏は生前、よく「次に具合が悪くなったら、マジでヤバいんですよ。」とおっしゃっていた。当時は「まーた、何言ってるんですか。沖坂さんには今後もスーツをお願いしなければいけないんですから、よろしくお願いしますよ。」などとかけあいのように言っていた。そんな冗談を言い合っているときに、氏は必ず「俺の葬式のときには、みなさんには喪服とかではなく、俺の創ったスーツを着てきて欲しいですね。みんながそれぞれに「これぞ俺の一枚」っていうのを着て、俺に別れを告げに来てくれる。スッゲェ渋いじゃないですか(笑)。」とおっしゃっていた。今回一緒に企画をされたぐっどうっど氏も沖坂氏からそうしたことを言われていたようで、そんな経緯もあり「お別れの夕べ」は、いらしていただく方には可能であれば喪服ではなくドレープかSAVOYの服を着てきていただくようにしましょうということにした。会場も葬式っぽくするのではなく、できるだけ「沖坂氏の好きな空間」にしようと考えた。


会場は、沖坂氏がSAVOY dressmakerを立ち上げ、初めてスーツ受注会を行ったBABYLON DECOR GALLERIAのB1F、SPACE Bにした。空間プロデュースを行う谷本勝明氏と、イラストレーターの谷本ヨーコ氏夫妻が経営するこの店舗は、沖坂氏から私に受注会の場所の相談があった当時、私がたまたま奥さまのヨーコ氏と仕事をしていた経緯から紹介したという、沖坂氏にとってもまた私にとっても思い出深い場所である。今回のお願いに夫妻は快く応じていただいた。


会場の入口には、GUEST BOOK。生前の顧客の方々や沖坂氏のかつての同僚や部下だった方々、沖坂氏と交流のあった業界の方々等、数多くの方々にいらしていただけた。特に以前仮縫いの場所を快く提供していただいたTailor & Cutterの有田一成氏、またドレーパーズベンチ在籍の経験があるVick Tailorの近藤卓也氏など、今をときめくテーラーの方々もお忙しい中足を運んでいただいた。

たむけられたお花は、献花台の上に乗り切らない程になった。沖坂氏がかつて勤務されていた会社の方や、このサイトで訃報を知った当日来られない遠方の方からもお花をお送りいただき、氏の写真は花という花で囲まれた。皆様、本当にありがとうございました。

花に囲まれた沖坂氏。喜んでいただけただろうか。
喜ぶというよりも照れている氏の表情が目に浮かぶ。


献花台の横には、沖坂氏がプロデュースしたSAVOY dressmakerのスーツ。


生前沖坂氏が言っていたように、可能な方には沖坂氏のプロデュースした服を着てお越しいただいた。SAVOY dressmaker、Draper's Bench、30'sのスーツを得意とするテーラーのスーツの他、Vintageのスーツ等、皆様思い思いに素敵なスタイルに身を包み、沖坂氏に最後のご挨拶をしに来ていただいた。



































































































































































































































































































 









沖坂氏を慕う多くの方々に来ていただき、氏についていろいろと語らうことができた夜となった。お越しいただいた皆様、ありがとうございました。改めまして、沖坂秀樹氏の御冥福をお祈りいたします。沖坂さん、どうもありがとうございました。そして本当にお疲れ様でした。




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