2007年12月9日、当サイト3回目のオフ会を開催いたしました。
今回は、LoungeRoomでもお馴染みのLEO氏が幹事役を買って出ていただきました。お店は、そんな氏のいきつけの「BISTROT D'ARTEMIS」(ビストロ・ダルテミス)。パリにあるビストロの雰囲気に溢れたこのお店は、フランスの伝統的な家庭料理、特に豚肉や内臓を使ったソーセージ、ハム、テリーヌといった素朴で温かみのある料理を出してくれるお店です。店内は雰囲気のあるライトやアンティーク小物、サヴィニャック等のリトグラフ等も飾られており、まさにパリのビストロといった風情です。
お集まりいただいた紳士たちで、おいしい料理に舌鼓。ついついワインも進みます。きちんとした
装いの紳士が揃っての食事というのは、結構なかなか心地良いものでした。往年の紳士クラブ
があったのが、なんとなくうなづけるような(?)そんな気分になりました(笑)。
さて、今回参加いただいた方々の装いを拝見しましょう。
◆ Noboru氏 ◆ 今回初参加のNoboru氏は、SAVOYで誂えたというシングルピークのスリーピースで登場。
上着はなんとインバーネスコートを羽織っての登場です。
インバーネスコートは、神田のテーラーサンケイでオーダーしたものとのこと。SAVOYのスーツは、Fisherの目の細かいバンカーストライプの生地を選択。ビジネスでも活躍する正統派なチョイス。クラシカルな雰囲気が素敵なピンホール・シャツはユナイテッド・アローズのもの。タイ、ポケットチーフとパワーカラーである赤を基調にまとめた装いは、ビジネスでの戦略的志向とエレガンスの双方をうまく昇華させた装いと言えましょう。
靴はJohnston&Murphy。リーガルがライセンスを始める遥か前に購入したという、長いつきあいのものとのことで、モノと大事につきあっていくNoboru氏の一面を垣間見た気がいたしました。ちなみにソックスを落ち着いた赤系のものをチョイスされているところにトータルコーディネーションのキメの細かさを感じてしまいます。
◆ SHUZO氏 ◆ Lounge Roomではいつも詳しいコメントをいただいている、SHUZO氏。
今回やっとお会いすることができました。SHUZO氏装いのスーツは、知る人ぞ知るかつての英国ヴィンテージの名店「Debut」にて、97年頃に誂えたもの。生地は当時のデビューにあった現行生地の中からもっともウェイトのある部類から選択した、Fisherのものだそうです。氏曰く「僕が好きな20年代30年代初期の服には、肩幅の狭い端正なスタイル、それでいてラペル幅が広く、狭い肩幅内にワイドなラペルが支配しているといったニュアンスのスーツが多かったんです。そんな当時のスーツの独特な雰囲気を目指したかったんです。」と、かなりのこだわりぶり。トラウザーズはこのスタイルの基本型、ハイウェスト・ハイバックのサイドアジャスター仕様。裾幅はボリューム感のある30aに指定。当時のオールドをいくつも見ている氏が特に気をつけたのは、ブレイシーズの釦をなるべくウエストバンドの縁近くに付けて欲しいと注文したこと。「オールドを見ていると、ブレイシーズで吊った時に釦が縁からはみ出るくらい端に付けてある印象が多かったので、特にそれを意識しました。」実際にご自身の目でいくつも見てこられた当時のオールドにあった仕様をあえてそこまで意識するところ、かなりマニアックです。シャツは画像では判りにくいのですが、白地に赤のグラフチェックのもので、これもデビューにてオーダーのもの。襟はロングポイントでソフトに、カフスには芯を入れて固く仕立てているのがお気に入りとのこと。レジメンタルのタイはオールドで、これも当時のデビューで購入したもの。当時多かった暗色系のレジメンタルは、明るい色目の多い現代のものとは、一味違う渋い色目です。帽子はOverrideという現代の帽子ブランド。クラシックでありながら、古臭いだけでない、どことなく「今」のモードやロンドンヒップを感じさせるSHUZO氏の雰囲気は、こうした帽子のチョイスなどからくるのかもしれません。
コーンケーブショルダーのラインが見事に美しいです。
ラペルも当時のヴィンテージに見られる、「やや開いた」仕様が粋です。
◆ JET SET 氏 ◆ 小慣れた雰囲気が素晴らしいJET SET氏。
氏も今回初参加の方です。JET SET氏のスーツは、あのNYのミケーレ・サヴォイア氏にオーダーしたという一着です。やや広めの肩幅、そしてゆったりとしたドレープ感のある一着は、とてもエレガントな雰囲気。氏は1999年にニューヨーク 125EAST 7TH STREETのサヴィア氏のお店で誂えたそうです。オーダー時に「最もティピカルな、Savoia Styleにしてくれ」という要望で、細かい点は全てサヴォイア氏にお任せしたそうです。特徴的だったのはジャケットの前裾がスクエアになっているところ、またトラウザーズは裾がややすぼまったいわゆるベグトップ風になっていたところだそうです。サヴィア氏は「Hollywood Style」と言っていたそうですが、なるほど往年のハリウッドの華やかな雰囲気が確かに漂っています。JAZZYな雰囲気や40年代のボールド・ルックのニュアンスも感じさせる、とても艶のあるスーツです。帽子はロンドンのJames Lock本店にて購入のボウラーハット、シャツはコイーバにてオーダーされたもの。タイはドレーパーズベンチ。一見クラシックですがどこかエッジが効いていて「ワル」(失礼!)を感じる雰囲気は、そうそう凡人には真似の出来ない上級者の着こなし。相当の洒落者とお見受けいたしました。
全体的に柔らかくエレガントな雰囲気のこのスーツ、特にラペルのスーツの芯が大変柔らかく風に靡くような仕上がりで、とてもイタリア的なニュアンスを感じます。ウエストコートはダブルブレストで内合わせがゆったりとしていながら、とても身体にフィットした仕上がり、とのこと。
◆ ぐっどうっど氏 ◆ 今回もワタクシから参加をお願いしたぐっどうっど氏は、
端正で上品な正統派英国スタイルでまとめていらっしゃいました。スーツはSAVOYのオウンメイク(=フルオーダー)。スリーピースで、今回は「法事にも着ていけるくらい普通なもので」とオーダーしたそうです。二ツ釦ノッチドラペルの仕様は、私もまだSAVOYで試したことのない仕様ですが、これを見ると是非試してみたくなりました。「普通」でありながら、「いいスーツを着ているなぁ」と思わせる雰囲気が漂います。かなり上級者でないとここまでの雰囲気は出ないでしょう。生地は英国Royal Britanniaのデッドストック。ダークグレイの生地で良く見ると細かいヘリンボーン柄になっているもの。ホンブルグは銀座トラヤにて購入のBiltmoreをあわせてらしゃいます。「正統」、「上品」、「端正」の三拍子揃った、これぞまさしく折り目正しい英国スタイルといった雰囲気の装いです。 美しい肩線、そして控えめなロープドショルダー。タイはSAVOYで数量限定展開したボウタイをあしらいました。シャツはSAVOYにてオーダーした、シーアイランドコットンのもの。英国らしいJARMYN LOOKのレギュラーカラーシャツです。この一品、実はSAVOYのホームページで紹介されているものそのもの、だそうです。 靴は伊勢丹にて別注された、EDWARD GREENのパターンオーダー。スタイルはCHALSEAで、珍しい6アイレットの仕様に変更しています。現在はこの6アイレットは受け付けていないそうです。LASTはモダンな808。トゥのややスクエア気味のシルエットが美しいです。
◆ Leo 氏 ◆ 今回幹事のお努めをいただいたLeo氏は、殊玉のヴィンテージ・スーツを装っての登場です。 コートはドレーパーズベンチで購入の「アクアロック」タイプ。スーツは1930年代のオールドです。
購入したのはうろ憶えらしいのですが、たしかPOACHERだったような、とのお話です。
頭に被ったフェドーラはボルサリーノのもの。チャコールグレイにストライプという、典型的英国スタイルのスーツにあわせたシャツは、フランスのLST ROUGEのもの。ここは1930年代から続いているフルオーダーのシャツメーカーです。こうしたシャツをあわせてくるあたり、LEOさんらしい洒落者ぶりを感じます。ボウタイはドレーパーズベンチで購入の、ヴィンテージのTOOTAL。ドレーパーズベンチには時折こうしたヴィンテージものが一点もので入荷することがあったりして、他のお客さんと取り合いになったものです(笑)。 靴は、Exhibition Room No.6でご紹介の、ビスポークのコーレスポンデント。画像で拝見するよりも、やはり御本人が履かれている実物の方が遙かに美しかったです。コンビネーションをここまで品良く履かれる方は、そうはいらっしゃらないのではないでしょうか?右の画像、トラウザーズの裾幅とコーレスポンデント・シューズのマッチングが、まるで往年のAPPAREL ARTSを見ているかのような雰囲気です。
◆ 帝國喫茶氏 ◆ 当サイトLoungeRoomでもお馴染み、帝國喫茶氏です。 SAVOYにて誂えたスーツの上に、インバーネスコートを羽織っての登場。コートは某ドレスメイカーにて、「特別に」仕立ててもらったという逸品です。スーツはSAVOYにてオーダーの「オウンメイク」(=フルオーダー)のもの。生地は英国THORNTON-JONESのデッドストック。茶系のグレン・アーカートは、赤のオーバープレイドが重ねられた柄がとても素敵です。裏地は柄の色味とあわせて、焦げ茶のアルパカ生地に。太めのトラウザーズがお好みの帝國喫茶氏は、裾幅を29aにて仕上げてもらったとのことです。帽子はChristys'のボーラーハットで今から約5年程前に銀座トラヤにて購入されたそうです。斜めに被った様もとても粋です。コート姿での左手に持たれたグラヴはヴインテージもの、傘はBRIGGのヒッコリー、と小物まで手を抜かない鉄壁のスタイルです。 シャツは銀座ナカヤにてオーダーのデタッチャブル・カラーのもの。生地はアンダーソンの120番手。一見無地ですが細かいヘリンボーン柄になっているそう。カラーは戦前のコットンキャラコのデッドストックをカスタマイズして合わせたとのこと。このあたりの苦労は改めてお話をお伺いすることになりました(笑)。ボウタイはSAVOYオリジナルの限定物。靴はロイドフットウエアのマスターロイド。これにシューズスパッツをあわせていらっしゃいます。
あぁっ!!いけないっ!!今回も自分の全身画像を撮り忘れてしまいました(笑)・・。上の画像が唯一LEO氏に撮っていただいた画像です。ワインもかなり進んですっかりいい具合に「出来上がって」おります。決して酔っぱらった赤塚不二夫先生ではありません、念のため。ちなみに今回のワタクシめの装い、ご参加いただいた方々の「本格的な」ドレス仕様の装いからただ一人だけ浮いてしまった、ファンシーなテイストになってしまいました(笑)。スーツはSAVOY始動の遥か以前に沖坂氏に仕立てていただいた、フルオーダーのスリーピース。生地はスコットランドのScottish Piper というメーカーのデッドストック。分厚いヘリンボーンツイードで、色はかなり明るいライトグレイです。これに30sのシャツではなく、英国T.M.Lewinのワイドスプレッド・シャツ、タイはPierre Laget氏から購入した、かなり明るいピンクのレジメンタルをもってきて、フレンチ・エスプリをちょっと入れてみました。濃い30sではなく、若い女の子に「可愛いい〜っ!」と言われたいコーディネーション(のつもり)です(笑)。
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という訳で、今回のオフ会もとても楽しく、あっという間に時間が経ってしまいました。それにしても今回は参加いただいた皆様全員がオールドスタイルのスーツをお召しになられての会になり、やっとこのオフ会も「らしく」なってきたなぁ、と思いました。恐らくこれだけの装いの紳士が小洒落たビストロに夜な夜な集結して食事会を開く、という様は傍目からも圧巻であったろうと思います。しかしながらこうした、きちんと装うことが好きな紳士諸兄が集って飲み食す、というのはなかなかに楽しく、また何よりも参加される方々の、様々なアイテムや分野に関する造詣やこだわりのお話をお聞きできるのは、自分自身の感性も磨かれる、大事なひとときであるように思います。時間にも限りがあり、皆さま一人一人と十分お話ができた訳ではなかったので、また改めてこのような機会を持てればと思います。ご参加いただいた方々、誠にありがとうございました。また、重ねて今回幹事役を引き受けていただいたLeo様にも厚く御礼申し上げます。どうもありあがとうございました。
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