Column 4.


 Long-Point Collar Shirt   ロング・ポイント・カラーシャツ






 30年代スタイルの装いで特にお薦めしたいシャツとして、ロングポイト・カラー・シャツというものがあります。これは文字通りカラー(襟)が長めに仕上げられたシャツのことで、当時のカタログや雑誌にもこのタイプのシャツがよく見られました。シャツに関しては当時の雑誌を見ても、ワイドスプレッド・カラーや既に市民権を得つつあったボタンダウン・カラーなど、バリエーションは豊富だったようですが、殊に現代ではあまり見かけることがないがゆえにこの年代らしいイメージのするシャツとして、ロングポイント・カラーシャツを避けては通れないところです。


このシャツは、アメリカでは映画「グランド・ホテル」のジョン・バリモアが好んだことで有名になったもので、俗称「バリモア・カラー・シャツ」ともいわれています。昔日の映画俳優のポートレートを見ると、蒼々たる俳優陣がこのシャツを愛用していたことが判ります。下の画像は、そんな当時の俳優陣。ジョン・バリモア(上左)はやや開き気味のカラーのシャツに、タイは極めて小さ目のノットで結んでいます。フレッド・アステア(上右)と若き日のクラーク・ゲーブル(下左)はいずれもナローなロングポイント・カラーのシャツにタイ・バーをあしらった装いです。ハンフリー・ボガート(下右)は、はっきりとしたピンストライプのスーツにかなり長めとおぼしきカラーのシャツをあわせています。(画像出典/Mark A. Vieira著 「HURRELL'S HOLLYWOOD PORTRAITS」 Harry N. Abrams, Inc., 刊 / Alan Flussur著 「CLOTHES AND THE MAN」 アシェット婦人画報社刊 / 筈見有弘著 「クラーク・ゲーブル ハリウッドのキング」 芳賀書店刊 / 「new FLIX COLLECTION 1 SCREEN LOVERS」 ビクター音楽産業株式会社刊)


襟の長さが長いこのシャツは独特のシェイプをしており、あわせるネクタイは、やはり30年代調の、細身のものをあわせることになります。小さ目のノットを、カラーバーで留めて立たせるとえもいわれぬ、エレガントなネック周りを演出できます。カラーバーは1930年代〜40年代の頃のものと思われる、アンティークのものです。







     ← Column トップへ                次のページへ →
     ← Column 3. へ