1.Tie bar



現代の紳士服飾の世界では、タイ・バーやタイ・スライダーといったものはもはや決して誰もがするというアイテムではなくなってしまったようですし、「タイ・バーをつける」という装いのエレガンスやダンディズム自体が、多くの人々に忘れ去られてしまったようにも思われます。しかし30'sスタイルのスーツには、細身のネクタイをたたせ、胸元を華やかに、かつグラマラスに見せるのに一役買っているこのアイテムは、決して忘れてはならない必要不可欠なアイテムといえるでしょう。



これは1930年代のエナメルによる意匠のもの。「中抜け」という、30年代当時独特の仕様で作られたもの。幅を微妙に変えたレジメンタルの模様が洒落た雰囲気を醸し出しています。


1930年代製。真中の意匠が当時隆盛していたアールデコの幾何学パターンの影響を色濃く反映しています。こうした模様は、当時のカメラ、ライター、家具、食器、化粧道具等多くの物にあしらわれ、蒐集家の人気アイテムとなっています。


1930年代製。中抜け仕様でアールデコ柄のエナメルの意匠部分が端にあしらわれた、大変珍しいタイプ。柄も凝っており、フランク・ロイド・ライトに代表される当時の建築模様を彷彿させます。30年代スタイルを嗜好する者には垂涎の一品です。


1930年代後半〜40年代製。真中の意匠がアールデコっぽい柄。茶系のスーツやネクタイに映えそうな一品です。


これは1940年代のものになりますがテイスト的には30'sにもあわせやすい一品。矢の形をしており、真中の矢の棒にあたる部分があいています。
このユニークなタイスライダーは、ネクタイの小剣をスライダー裏のクリップ部分でシャツとあわせて挟み、大剣はこの割れた矢の中に潜りこませます。すると、まるでタイが矢に突き刺されたように見えます。昔の紳士はこんなタイスライダーをしてパーティー等でお気に入りの女性に「君が僕のハートをこんな風に射ったのさ」などと口説いたのでしょうか(笑)。


これは典型的な1930年代製のタイスライダー。レジメンタル模様の意匠部分が端にあるもので、意外とあわせるのが難しい一品です。


恐らく1930〜40年代と思われる、スティールのもの。真中の意匠がデコっぽいデザイン。スティールやシルバーの銀色のものは大抵ネイビーかグレイ系のスーツにあわせることが多いのですが、これは意匠の色味を意識し、あえて茶系のスーツに合わせてみたい一品です。


1930〜40年代製。矢のタイプに続く、「刺さり系」(笑)の一品。昔からの30s好きの紳士諸兄が好きそうなタイプ。
タイを挟んでみると、如何にも剣が刺さっているかのようです。端正な中にも危険な雰囲気の漂う30sの「不良ジェントルメン」の匂いを漂わせた一品です。


これは1930年代製と思しき、クラバット・チェーン。可愛らしい犬が二匹あしらわれたもの。
しくみは矢のタイプのものと同じく、小剣を後ろのスライダーで挟み、大剣部分を二匹の犬とチェーンの間にもぐりこませる、というものです。チャーミングな一品ですね。


クラバット・チェーンではありませんが、馬の柄にチェーンが組み合わされた、貴族的雰囲気に溢れた一品。
クラバットにあわせるときも真横ではなく、斜めに挿したいです。





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